今回はいきなり不可解な表題で恐縮です。
先日4-6月度のGDPが発表されました。
年率換算でマイナス27.8%というリーマンショックを上回る下げ幅でした。
アメリカではマイナス32.9% ユーロ圏マイナス40.3% イギリス-59.8%と経済の根幹を成す諸国の経済は軒並みマイナスという事態です。
それに比べると日本の下げ幅は少ないと言う見方もありますが、マクロ経済の観点から言えば世界規模の深刻な経済危機といえます。
日本では対コロナとして約90兆円が予算化され、使われてきました。
ではこの予算はどこから捻出したのでしょうか?予備費と国債の発行により賄われてきました。
国債は国の国民に対する借金と言い換えられます。
償還までの期間が長いデメリットがありますが、元本+利息が国に保障された金融商品です。
日本人が全て購入しているならば消費マインドが回復すれば経済の循環を良くする可能性がありますが、外国の投資家や外国企業が購入する割合が多い場合は日本国内への経済循環には好循環を期待できません。
この図は「ワニの口」と呼ばれ、下あごは「税収の推移」上あごは「歳出の推移」を示します。
「ワニの口」が閉じる事が理想ですが、実際には国債の発行による歳出が税収を上回るため、差が開けば「ワニの口」は広がります。
特に今年は歳出が急増したため、「ワニの口」は顎が外れそうなくらい急な角度を示しています。
この歳出の財源は国債の発行です。
国の借金が急増し、経済活動が下がっている状態が続けば、さらに多額の国債を発行しなければバランスが取れなくなります。
それはすなわち、この先ずっと借金に苦しめられることを意味します。
税収をあげるために消費税率の引き上げや法人税・所得税・社会保険料の引き上げなども検討されると予想されます。
ワクチンの開発が進んで、このコロナ禍を乗り越えたとしても、苦難は続きます。
雇止めは派遣に対して既に始まっていますが、給与カットや希望退職や解雇は次の6か月・1年でより顕著化すると予想されます。
その際、1番のターゲットは「賃金が高くて生産性の低い年代層」です。
是非今から不測の事態に備えましょう。
「自分は今まで会社に忠誠を尽くし勤勉に働いてきたから」「役職定年を迎えて給与が下がったから」などと安心できない状態であることを認識しましょう。
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