最近「人生100年構想」という言葉を良く耳にする。
昨年の統計では100歳以上の人口は約68000人にのぼり、1963年に153人しかいなかった100歳以上人口はこの50年で444倍になった。
この人数は全国の自治体1741（791市・23区・744町・183村）中、東京都千代田区や福生市、神奈川県逗子市、千葉県八街市、愛知県豊明市の総人口とほぼ同じ人数なのだ。
人口ピラミッドも釣鐘型に変化し、生産年齢人口は減少している。
つまり以前のように退職後は年金で悠々自適な生活を望めなくなってきているのだ。
先細る年金支給額、支給開始年齢の引上げなど、企業戦士にとって退職後も生涯戦士であり続ける必要がある。
限られた原資で慎ましやかな生活を望む方もいれば、元気であるうちは退職後の生活を副業で豊かにしたいと望む方も多く、前向きな老後を望む声が高まっている。
これらを背景として最近では副業としてヤフオク・ジモティ・メルカリなど物品の個人売買のサイトが台頭してきている。
昔は副業というとなんだか後ろめたいイメージがあったが、現在の副業はインターネットの普及と共にライフスタイル・ファッションに変貌しつつある。
インターネットでの副業では当初情報が不十分で消費者間でのトラブルも散見されたが、最近では情報の透明化・共有化が進み双方のモラルが向上しているように思える。
副業も様々だが、人生経験豊かな方で時間の自由が利く環境ならではの副業への取り組みが有るのではないだろうか？
副業の定義とは、「お金を運用したり、労働して本業以外の収入を得る」事である。
前者の「お金を運用して」は投機・金融商品への投資・運用である。例えば仮想通貨・FX・株などである。
その他の副業は週末を利用して個人が培った知識や能力を販売する行為である。また、単純に週末に他の会社でアルバイトするという副業もある。
中には週末はパチンコ通いで副業しているという方もいらっしゃるが、勝ち負けが機械に左右されるものは副業とはいえないのではないだろうか？
また、金融商品への投資も副業の1つではあるが、仮想通貨・FXなど1部の大口投資家によって、相場が変動する商品は損失も大きい。
元本を大きく割り込んでしまう可能性の有る取引は副業には不向きな気がする。
副業の目的は豊かな生活を送るためのある程度確実な収入を得る手段なのだから。
では、翻って理想的な副業とはどのような物であろうか？
筆者が考える副業は「限られたお金・時間で、ある程度確実な利益を見込める主体的な労働」である。
理想的には副業が成功して事業になり、本業になることである。
まさに「福業」である。
では、どのような副業（福業）が理想的なのか？
また、副業にはどのような知識や経験が必要なのかを次号考えてみたいと思う。
