第3回目では、最近ホットな話題である「副業元年」についてお話しました。そこでは政治・経済の動向として副業を奨励する風潮が強まってきている事を話した。
また第2回目では物を販売する副業に継続性を与える事が個人事業には不可欠である事や事業戦略を策定するためには先ずは事業のフレーム作りを行なう点をお話した。個人・法人に関わらず、事業のフレーム作りのために先ずは、どのような商品に市場性があるかを客観的に分析しなければならない。
商品を特定した上で事業を成功させるために6Pの要素を組合せると整理しやすい。今回は更に1歩踏み込んで個人事業開始に向けた準備をして行きたいと思う。
個人事業におけるマーケティングフレームとは何か?
それは事業の枠組みを何にするかである。このフレームがしっかり作られないと生活者は混乱してしまう。つまり、生活者から見て何の事業なのか?どのような商品・サービスを提供しているのかが見えなくなってしまう。フレーム作りの参考となる手法は「ベンチマーク」を発見する事である。自身が興味のある、もしくは将来性のあると感じるビジネスモデルの先駆者探しである。なぜか?そこにはビジネスニーズがある事が証明されているからだ。このビジネスニーズを探し出す事が1番苦労する事で、迷いが生じやすい。しかしベンチマークがあるという事は、そのプロセスに時間と労力をかける必要がないことを示す。
その手順は以下の通り。
1.自身の興味のあるビジネスをインターネットで検索
2.ある程度成功している可能性の高いビジネスモデルを発見する。
3.ターゲットするマーケット(年代・ライフスタイルなど)の絞込みをする。
4.その会社がどのような商品・サービスを提供しているのかを分析する。
5.対象のビジネスモデルの強みや弱みなどを客観的に分析する
6.対象となるビジネスモデルとの差別化を考える
これらのプロセスを経て、自身の個人事業の骨格が完成するのである。
次のプロセスとして、この骨格を基礎に、前述の6Pを当てはめてビジネスの内容をつめていく。家作りに例えるとフレームはまさしく基礎や骨格にあたり、6Pの要素は、間取り、床や壁のデザイン、生活導線、設備・インテリアなどにあたり、自身の価値感やライフスタイルを演出するプロセスである。
1.Product(取り扱う商品)
2.Price(価格設定)
3.Place(販売チャネルの選択)
4.Person(販売の質とサービス)
5.Promotion(商品の演出)
6.Procurement(商品の調達ルート)
1から4までのプロセスを経て皆さんの家(事業のフレーム)が完成しました!しかし、この家は分譲住宅よろしく、同じ基礎・骨格・素材・間取りの家である。
つまり、ベンチマークした先駆者の事業内容とほぼ同一である。では自身の個人事業として個性・特性を出すために、また住みやすい家にオーダーメードしていくために、家族其々の好みやライフステージに合せた家具やインテリアを揃えていきましょう。
ベンチマークした事業の強みや弱みを客観的に分析して差別化戦略を構築して行くことが次に必要な作業となる。結構専門的な分野に踏み込んで行く必要がある。
お勧めは、これらの専門的知識やカウンセリングが出来る完成されたビジネスモデルを提供している会社を見つけて、代理店契約をし、その枠組みの中で個性を演出する事も早期に事業を立ち上げる道ではないだろうか?