本題に入る前に、あるサイトから引用した中古車販売店の消費者イメージをお伝えしたい。
怖い
いいかげん
お客との接客の場でも平気でタバコを吸い、脚を組んで友達口調で話す
なにかあったときに”逆ギレ”されそう
人を平気で騙しそう
礼儀作法ができていない
ボロ儲け/ボッタクリ!
トラブルが多い
マナーが悪い
個人商店の雰囲気で怖い社長がアルバイトをこき使っている
夏はTシャツに短パンにサンダル姿で平気で接客をする
電話の応対が悪い
胡散臭い
派手なスーツに金髪の営業マン
一昔前のバブルの頃の中古車販売店のイメージを彷彿とさせるが、いまだにこのようなイメージを抱いている消費者もいるかも知れない。
対応が悪い・口でごまかす(不誠実)・情報の不透明に大別される。
最近の中古車販売店は認定中古車店・系列店を含めて、大変マナーが向上している印象であるが、不誠実に見えてしまうのは不透明な価格構造と中古車が機械であるが故の故障への不安が原因かもしれない。
後者を補完する上で、大手の会社では保証をつけたりしているが、保証のために価格が上がり、保証内容が限定される中では、却って不信感を増長させてしまう恐れがあるのではないだろうか?
また、中古車業界は未だに中古車を「物」として販売している感が拭えないのである。
中古車・新車・家・洋服・化粧品いずれであっても、「物」でなく「物語」に変換する必要がある。
この中古車が自分と家族の休日をどのように変える可能性があるか?
この車で高速道路を疾走する自分が想像できるか?
この車でキャンプに行ってアウトドアライフを満喫している自分を想像できるか
など、「物」を「物語」に変換する材料を提供したり、ファッションを軸にイメージ戦略を構築する事が中古車販売業界のイメージを向上させるきっかけになる。
それに加え、情報の可視化が必須である。インターネットの普及で様々な情報が瞬時に手に入る時代である。
中古車の相場も消費者が手に入れることが出来る。
中古車=機械である以上は故障する。中古車である以上はボディーに傷もつく。走行すればタイヤも減る。これらの情報を包み隠さずに生活者に提供する事が、ネット消費を喚起する最低のモラルであると思う。
インターネットで中古車を販売することは、金額・故障のリスクなどを考慮すると難しい事のように思えるかもしれないが、実際ヤフオクでは5万台の中古車が出品されている。個人間の取引も多く、CtoC(消費者間取引)今後更なる発展の可能性を示唆している。
ヤフオクの各出品者は自己の車両の写真・基本情報・車両の説明などを掲載するのだが、出品者の姿勢や思いが色濃く反映される。まずは説明文の構成から考えてみよう。
*箇条書きで必要な情報のみを掲載しているケース
*車への思い入れをたくさん書いている(独りよがりな)出品者
*性能・機能とイメージをバランスよく伝えているケース
どれも個性的で間違いではないが、「行間を読む」日本語では説明文を通して出品者の人柄や誠実さも無意識に感じ取ろうとするのが日本人である。
また、客観性を持った説明文の作成が必要とされる。さらに「保証表現」や「誇大表現」は排除すべきと考える。
次に当該中古車両の写真であるが、文章同様大変重要なプロモーション要素である。
なぜなら、文章以上にその中古車の状態を反映するからだ。
ヤフオクを見ていると出品者の熱量が伝わってくる写真と、漫然と10枚の写真を掲載しているケースもある。5万台の中から、消費者は興味を引く中古車を探している。
文面や写真から出品者の人柄や熱量が伝わってくる中古車に関心を持つのは自然の流れである。
ではどのような写真が消費者の心を動かすかを考えてみよう。
1.メインの10枚だけでなく、外部リンクを張ったり、文章下に30枚ほど写真を掲載しスマホ仕様にして、車両の詳細な写真を提供する
2.外装・内装・エンジンルーム・下回りなど詳細な写真を提供する
3.外装は様々な角度から撮影して、流れを作る
4.全体写真を撮影してから、各パートの写真を掲載する
5.他の掲載車両と差別化できる要素は強調する
6.キズや凹み・下回りの錆・ヘッドカバーからのエンジンオイルのにじみ跡なども写真として提供する
7.必要に応じて動画を撮影し、Youtubeなどにリンクを張る
などが挙げられる。
最近では車の外装写真を撮るアングルなどを教えてくれるアプリもあるのでコツをつかむ上で利用するのも良いだろう。
車ごとに魅力的なアングルを見つけ出すのも楽しみの1つである。
これらの点を充分に理解したうえで文章や写真を提供する必要があると言える。
語るのは簡単なだが、いざ自分でやってみると結構難しい。
特に説明文の作成には苦労するようである。
「個人売買.com」では、希望者に対して更に詳しい文章作成・写真撮影の方法やコツ・中古車の評価のしかたや名義変更に関わる書類の書き方などをセミナーで伝えている。
今年は自己所有の車をネットで販売してみる事に挑戦してはどうだろうか?