最近、副業で中古車の個人売買をしたいという希望の方々から多くのお問合せを頂くようになりました。

一方、コロナ禍にあって、雇止めや解雇の危機に直面した方々からも本業として起業したいという相談や会社の1事業として中古車の個人売買を始めたいというご相談が増えています。

そんな中、最近TVCMでよく見かけるオンライン予備校「スタディサプリ」で日本史・倫理・政治経済・現代社会・中学地理・中学歴史・中学公民の7科目を担当する社会講師、著述家として活躍する伊藤賀一氏が「フリーランスの道のりの険しさ」を解説した新書『会社を離れても仕事が途切れない7つのツボ』より一部抜粋・再構成してお届けします。

【「のんびりマイペース」は、会社員の副業ならOKだと思いますが、会社を離れたフリーランスなら甘いです。

フリーは、海の真ん中で「穴あき屋根なしの1人用ボートを漕いでいる」ようなものです。

底から水が噴き出し雨に打たれ、さらに荒波に揉まれるので、必死で穴を塞ぎ水を掻き出しながら漕がなきゃ沈みます。

もし3人で共同事務所を借りた場合は? それは、3人が近くでそれぞれに穴あきボートを漕いでるだけの話……。

理想はプールのビートバンです。小さな発泡スチロールの板ですが、絶対に沈まない。

1人用ボートとかビートバンとか、こんな話を聞くと「それじゃ、いざというとき、誰も助けてあげられないじゃないか!」と思われるかもしれませんが、呑気なのもいい加減にしてほしいです。

フリーランスに「誰かを助ける」余裕なんてあるわけがありません。「自分がどう生き延びるか」に、まずは集中してください。

僕にはフリーの知人も多いですが、イメージしているのは、それぞれが冬山の断崖絶壁に張り付いている姿です。

登る山は皆、違うので、互いを助けることはできません。だから、たまに声をかけ合う。「おーい、大丈夫ー?」「おーい、頑張れー!」という感じです。

力及ばず滑落していく人を何人も見ました。滑落しても麓で生き残っていれば、違う山を勧め、紹介してあげることはできます。それが限界です。

「限界」をご理解いただく参考として、物書きと講師を仕事にしている、僕の例を紹介しましょう。

本を書きたがっている人に編集者や出版社を紹介しても、企画が通ることはまれです。

そもそも、編集者自らが立案し、著者を探し依頼するような気合満点の企画でも、昨今は、なかなか通りません。

出版社・編集者にとっては、「未来の著者候補」が1人増えただけで、そういう候補は、テーマごとにネットを探ればいくらでも出てくるからです。

また、講師枠が空いていることを確認したうえで講師の出講先を紹介しても、落ち目の人は買い叩かれます。

というか、買い叩かれたように感じてしまう。当然ですが、紹介者よりギャラが安いからです。

書籍の企画が通らず、講師としても買い叩かれる。

これが続くと、紹介者と当事者との関係はギクシャクしてきます。

これでは互いに不幸になるだけ……。

1人で穴あき屋根なしのボートを漕ぎ、冬山の断崖絶壁を登る覚悟はできていますでしょうか?

「のんびりマイペース」は、大成功してから考えることなのです。

もし、あなたが独立や副業を選ぶとしたら、家族にどう宣言するか?

これは「邪魔されたくないが、ギスギスしたくもない」が本音ですよね。

とくに会社を辞めてフリーになるとは、なかなか言い出せない。

副業にしても、本業で特別な実績を上げていない人は、家族に悲観的な見方をされるのが普通です。

持つべき意識としては、新企画のプレゼンととらえていただければと思います。

企画の意図、競合相手、成功事例、売り上げの見込み、必要コスト、リスク、リスクヘッジなどを盛り込んだ企画書を実際に作り、ご家族に見せてください。

銀行に融資をお願いする場合に、今後の事業計画書を作成するのと同じで、当たり前の作業です。

そのうえで、扶養家族(パートナーや子ども)に真剣に伝えて「本気で反対」されたら、賛成が得られるまではやめておきましょう。

なぜか。1つ屋根の下、身近で長年見てきた人たちの目は、本人が思うより正確です。

フリーや副業というスタイルが、もしくは選んだ業種が「現在のあなたには向いていない」ということです。

正確に理由を聞いてみてください。

「子どもが〇〇歳になるまで待って」「景気がよくなるまで待って」なら問題はタイミングだけ。「その性格ではフリーは絶対無理」「副業に手を出すと本業がおろそかになる」なら、性格改造と生活態度の改善が必要です。

「これまでもいろいろ目をつむってきたが今回はもう我慢ならない」なら、過去に何かをやらかしてきており、ヤブヘビだったということで、それは自業自得……。

扶養家族からすれば、本人たちの生死がかかっていますから、真剣に賛否を検討してくれるはずです。

もし、こちらが真剣に提案しているのに茶化してくるようなご家族なら、「やっちゃうぞ」でいいのでは?

「勝手にやっちゃうぞ」と宣言するのです。

貴重な宣言ができて羨ましいです……。

ただし、これが自分の親なら、どうしても相談しなくてはいけないわけではないと思います。

通常、親のほうが先に亡くなりますし、子は親に対して、自身の「会社を離れた後の生き方」について責任を負う必要はありません。

子にとっての親不孝は、犯罪者になることと親より先に死ぬことの2つだけ、と割り切ってください。

もちろんパートナーの親なら、借金や、過去にバレた浮気や本気等の負い目がない限り完全な他人ですから、ご自由に。

パートナー本人の年収が自分より高い場合(=扶養家族ではない場合)も、とくに気にしなくていいと思います。

少なくとも決定的な迷惑はかけないし、相手のほうが経済力を持っているわけですから「世間体」以外に大した影響はないのではないでしょうか。

「世の中がわかってない」「遊びじゃない」等と言われようが、人生は一度きり。遠慮することはありません。

さて、反対された人は、扶養家族の賛成が得られるように、計画を練り直すなり性格や生活態度を変えるなりして、時間をおいて再度プレゼンしてみてください。

自分の家族にすら売り込めない人が、企業の後ろ盾もなく、赤の他人から仕事を取れるとは思えません。

厳しいようですが、フリーランスも副業も無理でしょう。】

と結んでいます。筆者も創業の際に銀行の融資担当者と話した際には、開業1年以内に90%の方が廃業すると聞いた経験があります。

自身が着目した事業の市場性・将来性・持続性・採算性等を客観的に分析

多額の借り入れを伴わず

自己資金の範囲で

安定した供給ルートを確保し

人に喜ばれる価値やサービスを提供する

必要を感じます。

また、陸上のトラックを一人で走って思い悩むより、多くの目を介して走る姿を評価してもらい、耳の痛い意見を聞き入れる素直さも必要です。

 

個人売買.comでは、自己資金の中で始められるビジネスモデルで、仕入れルートの提供・確実で透明性の高い情報提供で高い成約率を保っており、専属メンターや既存会員に自由に相談できる文化です。

副業をスタートするにあたり悩める方々、是非1度事業説明会にご参加ください。