早いもので今年も年末を迎える時期がやってきました。

ウイズコロナで給与所得や事業収入が減少した方も多いと思います。

しかし税金は容赦なく徴収されます。なぜなら納税は教育・勤労と並び国民の義務の1つだからです。

最近では日本大学にまつわる脱税が話題になっていますが、国の財政は税金で賄えられている以上は税収の徴収はさらに厳しくなるものと思われます。

ご存知のように住民税は前年の収入額によって翌年度の税額が決定します。

収入が減ったからと言っても前年度の収入をベースに徴収される税もあります。

物価の高騰・可処分所得の減少は消費活動を低下させ、景気循環に大きな影響を与えます。

そこで今回は年末を控えて給与所得者も個人事業者にとっても税金を少しでも取り戻せる方法をお伝えしたいと思います。

時間がないことを理由に行ってこなかった節税対策、まずは該当するかを確認してください。

令和3年分(2021年)の確定申告は、令和4216()から315()の予定ですが、税金を安くするために今年のうちにしておくべき「10の手続き」について説明します。

1.「医療費控除」の対象となる医療費を増やす

その1つ目は「必要があれば医療機関の診察を受けておく」ことです。

確定申告で税金を取り戻す方法の1つが「医療費控除」です。医療費を多く支払った人の所得税などが軽減されるもので、支払った医療費から10万円を差し引いた金額が所得から控除されると、課税所得が減る分、税金が安くなる、というわけです。

たとえば医療費が年間20万円かかった場合には10万円が所得から控除され、所得税の税率が20%の人なら10万円×20%で、所得税が2万円安くなります。

医療費控除の対象になるのは、医療機関に支払った医療費、処方を受けて購入した医薬品の代金、通院のための公共交通機関での交通費などで、ドラッグストアで買った市販薬の代金も対象になります。

家族の医療費も合算できます。

対象になるのは、11日~1231日の分までなので、まずは医療費の領収書を集め、10万円を超えるかどうかを確認。

もう少しで10万円を超える、という場合には、年内に医療機関を受診する必要がないか、家族で考えてみましょう。

降圧剤など、常用している薬があって年明け早々に受診予定の場合や、歯の治療を先延ばしにしている場合などは、年内の受診を検討してもいいかもしれません。

離れて住んでいる親の医療費も含めることができるので、医療費を負担したり、仕送りをしたりしている人は、親の医療費も確認してください。

医療費控除の対象となる医療費は、

①医師等による診療や治療のために支払った費用

②治療や療養に必要な医薬品の購入費用

などとされ、対象になるもの、ならないものが細かく規定されています。

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価は対象になるものの、疲れを癒やしたり体調を整えたりするなど治療に直接関係のないものは対象外。

交通費は公共交通機関の費用は可、自家用車で通院し合場合のガソリン代や駐車料金などは原則不可です。

2021年は、新型コロナウイルスの予防などにもお金がかかりましたが、マスク代やPCR検査の検査費用は対象になるでしょうか。

マスクは病気の感染予防のために着用するものであり、治療のための費用などに該当しないため、医療費控除の対象にはなりません。

PCR検査の検査費用については、感染の疑いがあるなどで医師等の判断により受けた場合は対象となります(自己負担部分のみ)

一方、感染していないことを明らかにするためや、不安を感じたからなど、自己の判断で受けたPCR検査の検査費用は対象になりません。

ただし、検査の結果、「陽性」であることが判明し、治療を行った場合には対象となります。 

2.「セルフメディケーション税制」を使う

年内にすべきことの2つ目は、医療費が10万円未満の場合、「市販薬の購入費を確認する」ことです。

10万円には届かない……という人は、「セルフメディケーション税制」が適用されないかを確認してみましょう。

健康診断や予防接種を受けた人が、「スイッチOTC医薬品」に指定された医薬品を12000円以上購入した場合、12000円を超えた分が所得から控除される制度で、胃腸薬、湿布薬など、身近な薬も対象になっています。

ドラックストアなどのレシートをチェックしてみましょう。

医療費控除、セルフメディケーション税制の適用を受けるには、医療費の領収書や市販薬を買った際のレシートや、医療保険者から交付された医療費通知をもとに所定の書類を作成し、領収書などを5年間、保管しておく必要があります。

医療費用のボックスを用意するなどして漏れなく申告できるようにしておくと便利です。

3.「親の収入を確認しておく」ことも大事

これが年内にすべきことの3つ目です。同居、別居にかかわらず、親を経済的にサポートしていれば、親も扶養に入れて、扶養者控除を受けることができるからです。

控除額は、親が6570歳では38万円(住民税の計算では33万円)70歳以上では、同居なら58万円(45万円)、別居では48万円(38万円)です。

親が65歳以上では年金が158万円以下(収入が年金のみの場合)であることが条件なので、別居している親であれば帰省の際や、年末年始などに収入を確認しておきましょう。 

4.国民年金保険料の未納分などがあれば、年内に支払

自営業者やフリーランスは国民年金に加入しています。

手続きの遅れや収入ダウンなどで未納になっている分はありませんか?

収入の減少や失業などで国民年金保険料を納めることができず、「保険料免除制度」や「納付猶予制度」の適用を受けた場合は、後から保険料を納める追納ができます。

そうした手続きを行わないまま未納になっている場合は、過去2年以内の未納分を支払うことができます。

いずれも支払った年の社会保険料控除に組み入れることができます。

未納があると受け取る年金も少なくなりますから、可能であれば支払いを検討しましょう(未納分の一部でも支払うことができます)

また国民年金には月額400円の付加保険料を払うと年金額が上乗せされる「付加年金」という制度があります。

最大で過去2年分(9600)の保険料を納めることができ、これを納めれば、社会保険料控除の額が増え、税金が安くなります(国民年金基金に加入している人は付加年金が利用できない)

仮に、国民年金保険料20万円を支払って社会保険料控除を受けると、税率20%の人なら約4万円、税金が安くなります。

保険料の実質的負担は約16万円になるわけです。いずれも年内に納めた分が対象ですから、年内に検討、納付を済ませましょう。 

5.子供の代わりに国民年金保険料を納める

また、国民年金保険料について、「子供の保険料を親が納める」と税金が安くなります。5つ目の節税術です。

20歳になると国民年金に加入します(会社員などで厚生年金に加入している人を除く)

学生などは「学生納付特例制度」もありますが、年金の受取額を多くするためにも、保険料を納めるのが理想的です。

親が子に代わって納付した場合は、納付した全額を「社会保険料控除」として所得から差し引くことができます。

特例を受けた期間も、10年以内であればさかのぼって納付することができます。

6.小規模企業共済の前納なども検討

自営業やフリーランスの人で、国民年金基金やiDeCo(個人型確定拠出年金)、小規模企業共済に加入している人は、掛け金が全額、所得から控除され、税金が安くなります。

小規模企業共済は前納制度もあり、1年分まで、納付した年の所得から差し引くことができます。

コロナ禍で収入が減った人も多いですが、例年より所得が多かった人、来年は所得が減りそうだという人は、今年中に来年の分を前納することを検討してみるといいでしょう。

仮に50万円を前納し、所得税率が20%なら、10万円、所得税が軽減されます。

国民年金基金は4月から翌年3月までの1年分の前納、あるいは翌年3月までの分を一括納付することができます。

いずれも手続きに一定の期間を要しますので、年内の納付が可能かを確認してください。 

7.青色申告をする人はマイナンバーカードをゲットして電子申告

会社員でも給与収入が2000万円を超えている人、またフリーランスなど、青色申告をしている人は、令和2年分の確定申告から、青色申告特別控除の額が65万円から55万円に減額され、増税になります。

ただし、電子申告をするなど、一定の要件を満たせば10万円が加算され、増税を避けることができます。

電子申告のためにはマイナンバーカードが必要ですから、交付されていない人は早めに申請しておきましょう。

税金が安くなるわけではありませんが、税金に関して得する制度の1つに、「ふるさと納税」があります。

8.ふるさと納税の活用

ふるさと納税は、控除限度額の範囲内であれば実質2000円の負担で寄付先の自治体から特産品などの返礼品を受け取ることができる制度です。

控除限度額(所得額によって異なる)は年単位で計算されるため、令和2年にふるさと納税をしていない人、また限度額に届いていない人は、年内に限度額までふるさと納税をするのがお得です。

ふるさと納税を扱うウェブサイトでは、1231日の24時までに確定した分までは年内の寄附として扱う、などとされていますが、クレジットカード決済や、コンビニおよびペイジー支払いでの決済完了のタイミングにも留意し、早めに行うとよさそうです。

9.株で損をしたら「損益通算」で節税する

9つ目は株式投資に関することです。コロナショックの後、株価が高騰して売却益を得た人も多いでしょう。

それでもなお、値下がりしたままの株を持っている、という場合は、「損益通算」の利用を検討しましょう。

損益通算とは、株式の売却で生じた譲渡損を、株式の配当や譲渡益から差し引くことです。

たとえばA銘柄を売って譲渡益が50万円生じると、約20(10万円)の税金がかかります。

一方で、B銘柄を売って譲渡損が60万円生じると、譲渡益50万円から譲渡損の60万円を損益通算でき、譲渡益はマイナス10万円となります。

全体ではマイナスですから、かかるはずだった税金はかからなくなります。

さらに「譲渡損失の繰越控除」という制度もあり、前述の例で引ききれなかった10万円は3年の間に控除することができます。

利益が出た年は、塩漬けにしていた株を損切りする機会にする、という考え方もあるわけです。

10.年内に必要書類を集めて、申告漏れのないように

「保険料控除証明書」といった必要書類が見当たらず、年末調整で生命保険や損害保険などの申告などができなかった人はいませんか? 

確定申告でも手続きができますから、保険会社などに早めに問い合わせましょう。

住宅ローン控除を受ける人(初年度のみ確定申告が必要。2年目以降は年末調整で手続き可能)は、金融機関から「住宅取得資金にかかる借入金の年末残高証明書」が届いているか、売買契約書や登記事項証明書などを確認しておきます。

iDeCoに加入し、最初の掛け金の拠出が10月以降だった場合は確定申告が必要(初年度分のみ。

翌年からは年末調整で手続きできる)ですから、国民年金基金連合会から「小規模企業共済等払込証明書」が届いているか、確認します。

以上、年内にしておくべきことについて述べました。該当するものを漏れなくチェックし、税負担を軽減しましょう。

兎角、面倒に感じてしまう確定申告の準備ですが、少し角度を変えて「少しでも取り戻すためのゲーム」にしてしまうと気持ちが楽になるかもしれません。

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