今年4月に開かれた上海モーターショーでレクサス初のミニバン「LM」が紹介され一躍注目を集めました。
トヨタの人気ミニバンであるアルファード/ヴェルファイアを基に、レクサス用に仕立てられた高級ミニバンで、中国およびアジア地域での販売を計画しています。
特徴的な仕様をご紹介しましょう。
フロントグリルはレクサス用に付け替えただけでなく、トレンドと高級感を調和させたレクサスを象徴するデザインです。
また、内外装や室内空間のデザイン、そして快適装備が最も特徴的です。
その中でも2列目はゴージャスなキャプテンシートで最上級の乗り心地を実現しています。
更に特徴的なのは前席との間には仕切りがあり、前席の人とは隔離された個別の後席空間があり、ガラス製のパテーションを設置し、タッチパネル式の26インチ・カラーディスプレイ(コンピューターやスマートフォンなどと連携可能)大型のモニターが組み込まれています。
ストレッチリムジンの発想とミニバンを融合させ、機能的で贅沢な最近の旅客機のファーストクラスのような空間を提供しています。
加えて、シャンパンなどを冷やすのに最適な14リットル冷蔵庫、かさ用の置き場まで備えています。
シート表皮は2列・3列仕様ともにレザー仕様で2列シート仕様はリアシート専用の快適装備を満載しています。
そのなかでも興味深いのはインテリア・パネル。水墨画や山水画をモチーフに、デザインされ、メインマーケットである中国の好みを反映したとのこと。
また、空調フィルターは、PM2.5対策用の特殊な仕様で中国市場を強く意識しています。
足まわりでは、「ES」ではじめて搭載されたスウィングバルブショックアブソーバーを採用し、走行安定性と快適な乗り心地を高次元で両立したといわれています。
ほかにも、新開発のダイナミックダンパーによって、アルファード/ヴェルファイアより振動を少なくする技術も搭載されています。
また、シート下に敷いた低反発パッドを採用し静粛性とすわり心地を高めたそうです。
これらの技術の採用により、レクサスのフラグシップ・セダン「LS」を凌ぐ静粛性を実現したそうです。
さらに、2列仕様のモデルは、フロント・シートと2列目シートのあいだにあるパーテーションの内部に、鉄の骨格を組み込み、剛性を高め安全性にも配慮がされています。
気になる価格はアルファード/ヴェルファイアの1.5倍程度。販売地域は中国やタイ、東南アジアに限られる。
なお、日本での販売は予定されていないのが残念です。
今回の発売の背景は、中国市場で認知度のあるレクサスブランドに高級ミニバンを投入することにより、成功者の証しを表明できるクルマを提供する事にあると言われています。
単なる高級ミニバンで無く、更なる安全性や卓越した居住性をつうじて人をもてなすという奉仕の精神が加わることで、これまでになかったクルマの価値を生み出すことを目的にしているようです。
国内市場の活性化のためには、是非日本での発売を期待したいところですね。