今まで6話に渡り、個人売買をはじめとする起業や副業の事業計画立案に際しての分析や計画作り、分析方法、経理等に関する話題をお話ししてきました。
今回は個人売買や副業に際しての商品の調達、仕入れルートの確保、仕入れ原価の管理に関してお話ししたいと思います。
個人売買での副業とはいえ、事業の継続には仕入れルートの開拓が必要です。
ネットを閲覧していますととりあえず不要物を掲載販売しているケースもあれば、個人売買でネットショップとして特定のカテゴリーに特化した商品やサービスを提供しているケースもあります。
後者は仕入れルートが確立され、一目でわかるビジネスフレーム作りとスムーズなオペレーションができています。
個人売買とはいえ、仕入れルートを確保するのは結構な労力です。
服装品などの場合はサイズ展開や色・デザインなど必然的にSKU(取扱品目数)は多くなり、ロスも生じやすくセールなどの開催で利益を削って資金化することになります。
ここでは、在庫を最小限にして、利益額を最大化し、資金回転の良い個人売買による副業をご希望される方々に、参考例として、インターネットを通じた中古車の個人販売に必要な仕入れに関してお伝えします。
以前のコラムでもお伝えしましたが、中古車流通の核となっているのは、大小合わせて全国に約150会場あるといわれるオートオークションです。
中古車専門店も個人売買の中古車販売車もオートオークションからも仕入れをしています。
このオートオークションを分類しますと、
USSグループやCAA、JUなど国産車・輸入車・商用車などを扱う総合オークション
トヨタやホンダが主催するディーラー系オークション(下取り車の販売)
トラックやダンプや特殊車両を扱うオークション
入札会(小規模で入札金額を紙に記入して入札)
に分類されます。これらのオートオークションに参加するには其々のオークションに加盟する必要があります。
加盟には
古物免許取得後、1年以上が経過している
申請者が自己所有の固定資産を所有している
1-2名の保証人が自己所有の固定資産を所有している事
事務所・展示場があること
などが条件です。加盟したのちに加盟金・月会費を支払う義務があります。
いくつかのオートオークションに加盟するには上記の手続きと費用はそれぞれかかります。
このようにオートオークションの加入は個人事業や副業では大変手間と時間と費用が生じる敷居の高いものなのです。
そこで、個人事業や副業にお勧めなのが、ASネットやアイオークと言ったネットオークションへの加入です。
この2つのネットオークションでは全国のオートオークション会場に入札ができます。
それぞれに特徴があります。
ASネット(オートサバ―)の最大の特徴は出品台数の多いUSSグループ(全国のUSS・JAA/HAA)への入札ができる点です。
アイオークの特徴は会場によってAIを使った自動入札システムが利用できます。
ASネットもアイオークも開催日前日の夜間には出品車両が閲覧できます。
出品票(車の評価表)や評価点を見ながら加修が必要かの判断ができます。
過去相場がASネットの場合は24週間・アイオークの場合は12週間見られます。
出品表記載の瑕疵の程度や隠れた瑕疵の確認には有料ですが下見サービスを利用できます。
落札した車両の陸送も電話1本もしくは入札時に陸送会社・陸送場所指定ができます。
このように、出品票の見方を理解すれば、わざわざ会場に足を運ばずに入札・落札ができます。
また、入会も個々のオートオークションよりも条件が少なく、加盟しやすいのが特徴です。
さて、本コラムの本題である仕入れ原価の強化ですが、下記の公式を当てはめてみてください。
販売相場金額–経費(陸送費・ネット販売経費・名義変更関連経費・修理費用など)–利益金額
これでざっくりとした仕入れ原価の仮の上限が見えてきます。
更に
(仮仕入金額上限額–オークション手数料)÷1.1(消費税)=仕入れ原価上限=入札金額上限
という計算になります。
この金額が当該車両の過去相場にはまっていれば、入札金額に間違いがないと判断できます。
中古車は年間約380万台流通され、安定した業種と言えます。季節などにより相場は変動しますが、流れを掴んでしまえば中古車の個人売買業を開業できます。
「個人売買.com」では、インターネットを利用した中古車販売の個人売買を推進しています。
調達ルートの提供・販売・仕入れ相場の分析・車の評価の仕方・インターネット販売に必要な写真や説明文章の作成方法・現車確認の際の対応・各種書類の作成などの知識を3日間のセミナーを通じて提供しています。
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