過日、朝のテレビ番組で放映された「名もなき家事」と言う著書が話題になっています。

著者はコピーライターの梅田悟司氏。

梅田氏が育児休暇中に直面した、いまだ「命名されていない細かな家事」について「家事の説明」「命名」「記述」「所要時間」「やれやれ度」を見開き1ページでイラストを交えて編集されています。

家事と言うと料理・洗濯・掃除・買い物と決め付けがちですが、実際の生活では沢山の「名もなき家事」があります。

著書では70項目の「名もなき家事」を紹介しています。

実にTwitterで1200万PVにも及ぶ共感が寄せられ、まさに共感型マーケティングのお手本です。

70項目全てを紹介できませんので、「やれやれ度」が高い「名もなき家事」を抜粋してご紹介します。
1. タッパーのフタと容器を正しく組合せる家事     

       命名:タッパー神経衰弱   やれやれ度 65%
2. 子供が興奮状態で盛大に引き出したトイレの紙を地道に巻き直す家事
       命名:ペーパー逆回転    やれやれ度 65%
3. 洗剤を詰め替えたときに容器や床に勢い良くこぼれたベタベタの液体を仕方なくふき取る家事
       命名:詰め替え爆発     やれやれ度 70%
4. 完璧に掃除したはずなのに、なぜかチリチリの毛が落ちており何度もやり直す家事
       命名:陰毛の陰謀      やれやれ度60%
5. 子供がダダをこねるから「先に行くね」と突き放すものの曲がり角を曲がったところでしばらく待つ家事
       命名:待ち人来たらず    やれやれ度70%
6. ゴミ袋の口をきつく閉めた後に新たなゴミが出て、きつく閉めたことを後悔しながらどうにか開ける家事
       命名:開閉地獄        やれやれ度75%

など、「細かな家事あるある」が詰まっています。

前置きが長くなりましたが、私たちが推進しているインターネットでの中古車の個人売買においても、このような「名もなき作業」が沢山あります。

事前に知識を持つことで無駄な作業=無駄な出費を抑え、在庫回転率=資金回転率を高められます。

中古車のインターネットによる個人売買の流れは大まかに「中古車の調達」「掲載」「販売」の3要素です。

中古車の調達(=落札)には
人気車種の選定・当該中古車の取引相場・車の情報の把握・陸送費・小売相場の研究などの要素を勘案しながら、入札金額の上限を決めます。

「欲しい」が先に立つと車の情報を見落したり、相場観がブレたりして、高値で買ってしまうことがあります。
落札したら、「エンジン不調」「シフトショック有」などの記載を見落としてしまう。
また、中古車の内外装の情報を見落として修理費用が嵩むこともあります。
オークション会場では出品車両が次々にモニターに映し出され、約10秒ほどで落札されます。

会場によっては次に競にかけられる中古車両もモニターに映されるために、違う中古車両を競り落とし、高額なキャンセル料を支払うこともあるようです。
中古車の落札価格には消費税・落札手数料・陸送費・諸経費などは含まれない為、それらに掛かる費用を見込んで入札金額の上限を設定しなければなりません。

次に「掲載」には、
仕入れた中古車は陸送し、中古車の状態を見極めます。

内外装に加修が必要か?エンジン・ミッション・足回りなどに瑕疵がないか?加修が必要な場合、費用はいくら掛かるか?納期は?などのスケジュールを立案します。

加修以外に自分で出来る清掃作業や軽作業を行い、仕入れた中古車を商品化します。

中古車は総じて汚れています。

それを綺麗に掃除しながら車についた傷や凹みの箇所やアルミの状態・下回りの錆などの情報を蓄積します。

軽作業(例えばフロントガラスモールの交換など)は比較的簡単に出来ますが、やり方を事前にネットで検索して情報を得ずに行なうとフロントガラスを傷つけてしまったり、割ってしまったり、思わぬ出費を強いられる事になりますので要注意です。

また、ルーフレールやドアモールのアルミに雨染みや、ヘッドライトカバーの曇りを自分で落とす場合も無闇にサンドペーパーでやってしまうと、周辺の塗装を傷つけてしまう事もあります。

中古車が仕上がったら、次は写真を撮って説明文章を作成します。
写真は、その中古車の状態を正しく伝えるという目的であり、かっこよく見せる為ではありません。

キズや凹みも撮影して、正確な情報提供に努めます。

説明文も同様にその中古車の情報を正確に伝えます。たまに注意事項ばかり書いていて、中古車そのものの情報が薄っぺらい文章があります。

また、当該中古車への思い入れが強すぎて、何を言いたいのか分からない文章もあります。

説明文章も写真同様、中古車の状態を客観的に記載する必要があります。

それにより、出品者の姿勢やモラルなどが中古車情報と共に消費者に印象付けられます。
「掲載」から「販売」までの間に、仕入れた中古車の所有者変更を行います。

購入した中古車の車検証・譲渡証明書・委任状に加え車庫証明の申請・印鑑証明の取得などの事前準備が必要です。

特に注意すべき点は「譲渡証明書や委任状に記入する住所や名前を間違えない」と言うことです。

再発行には莫大な費用を請求されます。

数台の中古車を仕入れ、慣れてきた頃に陥りやすいミスですので注意が必要です。

「販売」では、掲載サイトを挟んでお客様とやり取りを行ないます。
質面欄から掲載中古車の状態を確認されます。事前に整備手帳の内容を確認し、掲載中古車の情報を把握する必要があります。

質問で多いのは部品交換履歴や現車確認の依頼です。

直接お会いできる貴重な機会ですので、積極的に現車確認をしてもらいましょう。

私たちは相場の範囲で中古車を購入しますが、お客様は中古車相場を事前に把握している方も居れば、予算だけで交渉してくる方もいらっしゃいます。

中古車を個人売買する場合、

小売価格=中古車落札金額+消費税+リサイクル預託金+自動車税+中古車オークション落札手数料+陸送費+清掃費+修理費+車庫証明申請費用+印鑑証明代+名義変更費用+駐車代金+ガソリン代+利益で計算されます。

中古車販売の直接取引で重要なのはいくらまでなら値引きできるかを把握しておく事と中古車掲載の際に傷や凹み、その他の中古車の車両情報に漏れがないことです。

なぜなら記載の無いキズや凹みや故障は絶好の値引き材料になるからです。
また、成約したら「売買契約書」の取り交わしをしましょう。「

言った・言わない」の論議は時間もお金も無駄に費やします。

その中には名義変更の期日・名義変更までに生じた事故や違反の責任の所在なども明記する事をお勧めします。

いままで、中古車の「仕入」から「販売」までの流れと必要な「名もなき作業」を述べてきましたが、1番大切な事は資金管理です。

台帳は出来れば毎日記帳し、仕分けしましょう。

キャッシュフローも台帳と連動させてExcelで作成して追っていくと無駄な出費や次回の中古車仕入れの時期や金額の目安になります。

長くなりましたが、個人での中古車販売は難しいと思われがちですが、様々な注意点と仕事の流れや「名もなき仕事(準備)」を身に付ければ、誰でも参入可能です。

「個人売買.com」では中古車販売に必要なノウハウを全て会員の方々にお伝えし、お客様とwin-winの関係を築くビジネスモデルを提供しています。
是非、事業説明会にご参加ください。