昨今のインターネットの普及により、車のインターネット取引が増えています。

車などの機械の場合は原則として現車確認したほうが良いに決まっていますが、遠方にお住まいの方々の場合には物理的に不可能な場合があります。

そこで、インターネットで興味ある車を見つけた際に、次にあげるポイントが説明されているかを参考に絞込みをしてみてください。

1.外装:色むらやへこみの状態はどうでしょうか?

通常、経年による傷やエクボ・飛び石跡などはあると思ってください。

今では少なくなってはいますが、雹害車や水没車などには手を出さない方が賢明です。重要なポイントは、大きな事故やパネルの交換歴からその車に修復歴があるかもポイントの1つです。

素人では中々見つけられませんが、まずは車を俯瞰して、各パネルのズレやウキが無いかを見て見ましょう。

色むらや波を打っているパネルがあればその周辺のボルトを重点的に見てください。

通常新車時にはボルトの頭は塗装されています。交換の際にボルトを外す必要があるので、6角ボルトの角の塗装はレンチによってはがれます。ボンネットなど左右にボルトが有る場合は左右を比べてみるのも1つです。

ただ、理解していただきたいのは、パネルの交換と修復歴は直接は関係ないということです。骨格部位までの損傷と修復を修復歴と言います。

修復歴で多いのは左右どちらかの斜め正面からの追突、後からの追突です。

先ずはボンネットを開けてボルトの左右差がないか見てみましょう。

後部の修復はトランクを開けてスペアタイヤが収められている周りの歪みが無いかを見る。

下からのぞいてへこみや歪みが無いかを確認するなどしましょう。

最近では修理技術も上がり、修復歴があっても、その車の性能に影響を与える事は少なくなっています。そればかりか価格も通常より安く手に入りますので、車検ごとに車を乗り換える方にとってはメリットさえあるのです。

また、軽度の傷に関してはタッチペンで補修できますが、広範囲の傷の場合は板金修理が必要になります。パネルについた多くの傷は、パネル全体の塗装が必要な為、コストも掛かります。

2.内装

喫煙はあったか、ペットを乗せたことがあるか、トランクルームに傷やシミはないかなどですが、喫煙に関しては臭いや灰皿の使用感なども参考になります。

また、シートにこげ跡などがある場合は喫煙車を疑って良いと思います。エアコンのダクトやシートに付いた染みや臭いは専門業者に依頼するのが1番の解決方法です。作業料金は3-4万円ですので、それを見込んでの金額設定をしましょう。

また、ペットに関しては最近では同乗しているケースも多く見られます。毛などであれば自身で室内クリーニングできますが、排泄物の臭いの場合は、やはり業者に任せるしかないでしょう。

それ以外には近年義務化されたベビーシート設置付近の汚れが多くなっています。自身で取り除けるケースが多いですが、覚えておきましょう。

3.電装系

まず、各窓の上下が時間差無くされるかを見てください。

左右で1秒以上差が有ると車検が通りません。通常開閉頻度の高い運転席側のレギュレーターが劣化するケースが多いです。

リビルトや中古部品であれば廉価で修理できますが、注意したいのは電装スライドドアの不具合の有無です。

年式の低いオートスライドドアの車両に不具合が見られます。

手動でも乗り降りに支障は無いのですが、折角の装備ですので正常に作動するほうが望ましいです。

その他には電動ミラーの開閉や角度調整・オーディオの動作・電動サンルーフの動作不良などを確認しましょう。

4.エンジン・ミッション関連

国産車の場合は比較的不具合は少ないですが、外車の場合には要注意です。

まずエンジンですが、オイル漏れやにじみがヘッドカバーやオイルフィルタハウジングからないかを確認します。(滲み後程度は良くある現象です)

LEDのライトを持参してブーツにエンジンオイルの溜りが無いかも確認してください。

しばらく乗ってみた後にボンネットを開けて、オイルのこげる臭いやクーラントが焼ける甘い臭いがしないか確認してください。

また、マフラー周りを見て、内部が異常に汚れていないかもチェックポイントです。

燃焼に異常があったり、オイル上がりなどの現象の有無はマフラーを見れば見当がつきます。

次にアイドリングが安定しているかどうか確認しましょう。ハンチングやエンジンのブレも重要なポイントです。

ブレが有る場合は、点火系なのかマウントのへたりなのかを確認しましょう。高走行の車の場合は要注意です。

ミッションはエンジンと連動して大変働き者です。

特にStop & Goの多い日本では大きな負担を掛けています。

メーカーによってはミッションオイル交換不要などと言いますが、一定距離で交換しているかどうかをメンテナンスシートで確認してください。

いままでATF交換をしていない車を買って、ATF交換をしたらミッションに不具合が出たと言うケースがあります。

経年でATFの粘性が上がった状態で動作していたミッションに新しい=粘性の低いオイルを注入した為に、油圧が下がり、シフトチェンジしないなどのケースもあります。

慎重に判断する事がもとめられます。ミッションの確認で顕著に現れるのは変速ショックです。

ミッションの位置はシフトレバーやセンターコンソールの下あたりなので、そこから異音やショックが無いかまた滑りが無いかを確認しましょう。

5.足回り

ブレーキ制動はどうかも重要なポイントです。

ブレーキをかけた時にゴツゴツショックが有る場合にはドライブシャフト周りの調整やブッシュ等の部品交換、もしくはブレーキパッドやローター交換が必要な場合があります。

また。走行中、下回りからゴツゴツ・ゴロゴロというタイヤの回転に合わせた音が出ている場合があります。

これはハブベアリングの劣化を疑いましょう。左右同時交換が理想ですが、ステアリングを右に切った時に左の音が大きくなる場合は左のベアリングの劣化。その逆の場合は右のハブベアリングの劣化が疑われます。

タイヤの山はどうでしょうか?スリップサインが出ている状態では、直ぐに交換が必要です。

インチアップしている車のタイヤの交換費用は以外に掛かります。

以上の様に、車に詳しくなくても幾つかのポイントを抑えておけば、外車でも比較的安心して中古車を購入事ができます。

転ばぬ先の杖」初期費用や修理費用を抑えるためにも問題なく乗れる車を選びたいものですね。

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