先日投稿した中古車販売の注意点に関しまして、今回は仕入に関する流れと注意点をお伝えしたいと思います。
皆さんが中古車の小売ビジネスをすると仮定した場合、中古車の調達はどのようにするでしょうか?
自分の車を小売する
友人知人・親戚の車を小売する
などが思い浮かぶと思います。
では、中古車の小売ビジネスを継続的に行なうにはどうしたら良いでしょうか?
答えはオートオークションからの仕入です。オートオークションとは中古車販売や中古車輸出業者が中古車を仕入れるために開設された業者専用オークションです。
全国にオートオークション・入札会など中古車が展示・出品される会場が約150あると言われています。

日曜日を除き毎日どこかで開催されています。

前述のようにオートオークションは中古車販売業の方が参加するオークションで、年間約320万台の中古車が売買されています。

オートオークションは中古車流通のエンジンと呼べる存在です。

特徴としましては、
1. 全国ネットワークで車両データーが管理されており、メーター改竄車などは出品票に記載されます。
2. 各オートオークションの熟練検査員が内外装・骨格・エンジンなどの検査を行い、各中古車の状態を出品票と呼ばれる状態票に記入されます。
3. 月曜から土曜まで全国各地で開催され、開催日の前日には出品予定の中古車の出品票(車両状態表)と出品中古車の写真が閲覧できます。
4. 各会場に足を運んで、前日チェックした中古車の現車確認が出来ると共に、会場に併設されている入札会場からお目当ての中古車にライブ入札ができます。
5. 会社によって多少の違いはありますが、オートオークション入会には幾つかの条件があります。
古物商免許証を取得して1年以上経過している
② 自宅は自己所有であること
③ 自己所有不動産所有の保証人を1~2名
④ 入会金+月会費(年会費)    ………などです。

中々厳しい条件ですが、中古車の情報などの管理がしっかりしています。

中古車である以上は内外装の傷みや機関・冷却・電装系などの劣化や加修が必要になる場合がありますが、出品票に記載があるため、どの程度の加修費用が必要か予測できます。

次に入札会と呼ばれるオークションをご説明します。

中古車の入札会を運営しているのは、トヨタ・日産などのメーカー系と陸送会社のゼロ・信販会社のオリックスなどです。

オートオークションとの違いは、詳細な出品表がないため、中古車の状態を自身で確認して判断が必要です。

また、オンライン化されていない会場もあるため、基本的な入札方法も会場に用意されている入札用紙に中古車についている出品番号と金額を記入して、最も高い入札価格の入札者が落札します。
古物商の取得・入会審査・月会費(年会費)などは必要です。

以前は入札会のほうが中古車価格が安かった為、入札会で仕入れた中古車をオートオークションに搬入して販売し、利益を得る方が居ましたが、最近は価格差が小さくなりその旨みは薄れた感があります。

最近ではインターネットの普及と各中古車の客観的な評価と評価基準の確立が進み、全国のオートオークションや入札会を横断的に閲覧でき、ネットで入札をはじめ陸送や商談が出来るサービス(サイト)が有ります。

開催日前日には翌日出品予定の中古車が閲覧でき、直近半年間の中古車落札価格も検索できます。

また、中古車の入札もサイト上で行うことができ、落札した場合は陸送の手配が出来ます。

このように中古車の調達はワンストップで出来るようになりました。

ただし、このネットサイトの契約にも、オートオークション同様に古物商免許証・中古車保管場所(ヤード)の写真・事務所の写真と年会費(月会費)が必要です。

どの調達手段を取るかは別にして、継続的な中古車仕入には
1. 古物商免許証の取得と1年以上の実績
2. オークション・入札会またはネットサイトへの入会手続きと入会金の負担
3. 月会費や年会費の負担
4. 利益の望める中古車の選定眼
5. 出品票の見方をはじめ中古車の知識
6. 業販相場の相場観
7. 小売相場の相場観
8. 修理業者とのパイプ

などが必要になってきます。

中古車販売に興味がある方は多いのですが、様々な必要条件を考えますと二の足を踏む方も多いと思います。

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是非説明会にご参加ください。

次号では調達した中古車の仕上方・写真の取り方・説明文章の作成などをご紹介します。